2009年07月20日
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シンケンジャーとディケイドの共演は何をもたらしたのか

Written By: トーノZERO連絡先

 シンケンジャーとディケイドの共演は常識的にあり得ない壮絶な内容そのもの。

 しかも、今日(2009/07/19)の放送では、実質的にシンケンジャーのラストシーンがディケイドのプロローグです。

 ストーリーの本筋は連続していませんが世界は連続しています。どちらのエピソードも実に素晴らしい内容です。多角的な意味で。

 さて。

 ここで書きたいことは1つ。

 シンケンジャーという作品において、「殿」の立場は突出して特異的です。「殿」の立場は特別であり、他の誰もが彼とは同じ地平では語れません。敵側の大将である血祭ドウコクですら、「殿」と同じ目線で対等に向き合う存在とは言えません。血祭ドウコクはまた別の意味で異質なのです。

 ……と考えたときに、「殿」と対等の目線で交わることができるキャラクターはシンケンジャーの作中には存在しないことになります。

 そう。シンケンジャーの作中には。

 つまり、シンケンジャーの作中から抜け出し、ディケイドの作中に入ったことでそれが初めて可能になったと言えます。

 志葉丈瑠と門矢士の出会い、会話の持つムード。そして、シンケンレッドとディケイドが肩を並べて戦うビジュアル。それらは、シンケンジャーという作品が可能性として内包した価値でありながら、シンケンジャー単体では発揮することができなかったことかもしれません。

 そういう意味で、志葉丈瑠のああいう表情を見られたのが、ディケイドとのコラボの最大の価値ではないかと思いました。